大判例

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東京高等裁判所 昭和31年(ネ)2131号 判決

控訴人は、当審において訴を変更し、原審以来係属していた現在の給付の訴を将来の給付の訴及び確認の訴に改めたが、右旧訴の撤回は性質上訴の取下に該当するから、訴取下に関する規定の適用があるところ、右撤回について被控訴人の同意がなく、かつ右旧訴の撤回の趣旨を記載した控訴状が被控訴人に送達せられた日であること記録上明白な昭和三十一年十一月二十六日から本件口頭弁論終結に至るまで未だ三月を経過しないので、その間特に被控訴人の異議の陳述はないけれども民事訴訟法第二百三十六条第六項本文の規定を適用する余地もなく、結局右旧訴の撤回は同条所定の要件を欠きその効力を生じない。従つて右旧訴はなお当審に係属するものである。(最高裁判所昭和三一年一二月二〇日第一小法廷判決要旨第二点参照)

よつて先づ右旧訴につき考えるに、当裁判所は原判決の理由中に記載されているところと同一理由によつて、右請求は理由がないものと判断するから、原判決の右記載部分を本判決の理由としてここに引用する。

次に新訴について判断する。

新訴中給付の訴は、控訴人に対し即時に給付をなすべき旨の判決を求めるものではなく、和議認可決定の確定した和議債権につき和議条件に基く将来到来すべき履行期において右和議条件に従つて給付をなすべき旨の判決を求めるものであるから、民事訴訟法第二百二十六条に定める訴に該当するところ、あらかじめその請求をなす必要ある事情は控訴人においてなんら主張するところなく、かような事情を認めるに由がないから、右請求は訴の利益を欠くものとして棄却を免かれない。

新訴中確認の訴については、被控訴人が控訴人に対しその主張の各約束手形金債権を有することは被控訴人のすべて認めるところであつて、控訴人の右債権者としての法律上の地位につき現在不安危険があり、判決によらなければその不安を除去できないような特別の事情は、なんら認められないから、右請求もまた確認の利益を欠くものとして棄却を免かれない。

(斎藤 坂本 小沢)

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